値引き・数量値引き等がある場合の課税価格

課税価格の基礎は現実支払価格。値引き後の金額に運賃・保険料を足す手順を数値例で確認します。

編集・検証: 通関士スタディ編集部 公式情報: 税関 (財務省) 通関士試験のご案内 制作・検証方針

取引で値引きがあった場合、課税価格の基礎になるのは「実際に支払う価格」です。数量値引きなどで安くなった後の金額を使い、そこに運賃・保険料を足します。定価と値引き後、どちらを使うのかを会話で整理します。ここでの考え方の軸は『現実支払価格』、つまり買手が実際に財布から出す金額です。定価がいくらであっても、値引きを受けて実際に払うのが安くなった金額なら、その安くなった金額こそが課税価格の土台になります。たくさん買うと安くなる数量値引きや、現金で払うと安くなる現金値引きなど、通常の商慣行に基づく値引きはこの考え方で処理できます。手順としては、まず値引き後の支払価格を確定し、それから運賃・保険料を足すという流れ。商品の値段を先に決めて、輸送の費用をあとから乗せる、と分けて考えれば迷いません。ただし特殊な条件付きの値引きには注意が必要です。基本形を確実に押さえていきましょう。

薔薇崎 ねむ(普段) 薔薇崎 ねむ

せんせぇ、値引きしてもらったときは、課税価格はどっちを使うのぉ?
もとの定価?
それとも安くなったあと?

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

実際に払う金額のほう、つまり値引き後の金額を使うのよ、ねむちゃん。
課税価格の基礎は現実支払価格=買手が実際に支払う価格だから、値引きがあれば当然その後の金額が基礎になるの。

紺野 アキ(びっくり) 紺野 アキ

えっ、値引き後でいいの?
てっきり定価で計算するのかと思ってた。
じゃあ、安く買えた分だけ税も安くなるってこと?

銀城 ナディア 先生(笑顔) 銀城 ナディア 先生

そういうことね、アキちゃん。
実際に払った金額が課税の土台だから、安く買えればその分、税の土台も小さくなるの。
たとえば、たくさん買うと安くなる数量値引きは、値引き後の価格がそのまま現実支払価格になるわ。
自然な考え方でしょう。

灰原 さや(普段) 灰原 さや

つまり、まず値引き後の支払価格を確定して、それに運賃・保険料を足して課税価格を作る、という手順で合っていますか?
値引きの処理を先にやるのですね。

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

その手順で完璧よ、さやちゃん。
まず値引き後の価格を出し、それにCIFの加算——運賃と保険料を足す。
順番は今までと変わらないの。
商品の値段を確定してから、輸送の費用を乗せる、という流れね。

薔薇崎 ねむ(普段) 薔薇崎 ねむ

うぅ〜ん…先に値引いて、あとで運賃を足す…ってことぉ?
どっちを先にやるか、こんがらがりそうなのぉ…

銀城 ナディア 先生(笑顔) 銀城 ナディア 先生

落ち着いて考えれば大丈夫よ、ねむちゃん。
値引きは『商品そのものの値段』の話、運賃は『そのあとの上乗せ』の話。
別々のものだと分けて考えれば、順番も自然に見えてくるわ。
まず商品、それから輸送、ね。

紺野 アキ(笑い) 紺野 アキ

なるほど、要は安くなった値段に運賃を足すだけか。
商品が先、運賃があと。
それならいける気がする!

灰原 さや(普段) 灰原 さや

補足すると、ここで対象になるのは、通常の商慣行に基づく値引きです。
特殊な条件が付いた値引きは扱いが異なる場合があるので、原則的な数量値引きで考えるのが基本ですね。

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

その通りよ、さやちゃん。
原則は現実支払価格、つまり通常の値引き後の金額。
例外的な値引きもあるけれど、まずは基本の数量値引きを確実にね。
では実際に、数量値引きのある例で課税価格を計算してみましょう。

薔薇崎 ねむ(笑顔) 薔薇崎 ねむ

えへへ、商品の値段を先に決めて、運賃はあと。
順番を覚えたのぉ。

薔薇崎 ねむ(普段) 薔薇崎 ねむ

値引きって、数量値引きのほかにもあるのぉ?

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

あるわ。
現金値引きや、季節の値下げなど、通常の商慣行に基づくものはいろいろあるの。

灰原 さや(普段) 灰原 さや

つまり、通常の取引で認められる値引きなら、値引き後の支払価格が基礎になる、ということですね。

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

そうよ。
買手が実際に支払う金額が課税価格の土台、という原則は変わらないの。

紺野 アキ(普段) 紺野 アキ

じゃあ、どんな値引きでも安くなった分が基準になるんだね。

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

原則はね。
ただし、特殊な条件が付いた値引きは、認められないことがあるの。

薔薇崎 ねむ(普段) 薔薇崎 ねむ

特殊な条件って、たとえばどんなのぉ?

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

たとえば別の取引と抱き合わせた特別な値引きなど。
通常の商慣行を超えるものは注意が要るわ。

灰原 さや(普段) 灰原 さや

補足すると、まずは通常の数量値引き・現金値引きを基本形として押さえるのがよさそうですね。

銀城 ナディア 先生(笑顔) 銀城 ナディア 先生

その通り。
基本は現実支払価格。
例外的な値引きは、あとから条文で確認していきましょうね。

確認クイズ

定価1,000,000円の貨物を、数量値引き10%で購入した。輸入港までの運賃50,000円、保険料10,000円がかかるとき、課税価格はいくらか。

  1. 900,000円
  2. 960,000円
  3. 1,000,000円
  4. 1,060,000円
こたえを見る

正解: 2. 960,000円

正解は960,000円です。まず値引き後の現実支払価格=1,000,000円×(1−0.1)=900,000円。これに運賃50,000円と保険料10,000円を足して、課税価格=900,000円+60,000円=960,000円となります。

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