輸出申告書の問題は、インボイスの品目を「輸出統計品目番号」に振り分け、価格を計算して欄に並べる作業です。輸入と違って価格の考え方がやさしいのが特徴。手順の全体像と、少額貨物のまとめ方の入口を会話で押さえましょう。
せんせぇ、輸出の申告書って、まず何から手をつければいいのぉ?
品目がたくさんあると、どこから見ればいいか分からなくなっちゃうのぉ…
落ち着いて、全体の流れから覚えましょうね。
手順は三段階よ。
一つ、各品目の価格を円に直す。
二つ、それぞれの輸出統計品目番号を特定する。
三つ、少額のものをまとめて欄に記入する。
この順番を頭に入れておけば、どんな問題でも迷わないわ。
つまり、価格計算と品目分類を並行して進めて、最後に整理する、という理解で合っていますか?
作業を三つに分けると見通しが立ちますね。
その通り、さやちゃん。
輸出は価格の考え方がやさしいのが救いなの。
船に積み込むまでの費用を含んだFOB価格で申告するのが原則で、海上運賃や保険料は含めないのよ。
ここが輸入との一番の違いね。
え、待って。
輸入だと運賃を足すって話じゃなかった?
輸出は足さないの?
なんで逆なの?
ややこしいよぉ…
いい着眼点よ、アキちゃん。
輸出のFOBは本船渡し、つまり港で本船に積み込むところまでの値段なの。
そこから先の海上運賃や保険料は、買い手側が負担するお金でしょう?
だから輸出申告価格には入れない。
売り手の負担範囲までが申告価格、と考えると自然なのよ。
うぅ〜ん…輸出統計品目番号って、あの長い数字の羅列ですよねぇ…あれ、どうやって選ぶのぉ?
数字を覚えるのは無理そうぉ…
覚える必要はないのよ、ねむちゃん。
番号は問題資料に表として付いているの。
商品の説明文とインボイスの記載を照らし合わせて、該当する番号を選ぶだけ。
材質や用途が大事なヒントになるわ。
補足すると、同じ商品でも材質が違えば番号が変わることがあります。
『綿100%か、化学繊維混か』のような細かい条件を見落とさないのがコツですね。
その通りよ、さやちゃん。
細かい条件が番号を分ける鍵なの。
そして最後の大事な処理が少額貨物の扱い。
輸出申告価格が20万円以下のものは、原則としてまとめて一つの欄に記入できるの。
ここは回を改めて詳しくやるわ。
20万円が境目なんだね。
ってことは、まず1品目ずつ円に直して、20万円以下かどうかを見分ける練習からってことか。
それならできそう!
そう、その第一歩が確実にできれば大丈夫。
円に換算して20万円以下かを確かめる。
地味だけれど、ここを外すと後が全部ずれるから、絶対に落とせないポイントよ。
補足すると、換算はその品目の外貨額に適用為替相場を掛けるだけです。
掛け算一回で判定できるので、手順化すれば怖くありませんね。
えへへ、掛け算一回なら、ねむにもできそうなのぉ。
まずはそこからがんばるぅ。
品目番号を選ぶとき、似た番号がいっぱい並んでいて、どれか迷っちゃうのぉ…
そういうときは、商品の材質・加工の程度・用途で絞るの。
説明文の中にヒントが必ず隠れているわ。
つまり、インボイスの商品名だけでなく、注記や規格の表示まで丁寧に読む、ということですね。
そうよ。
『綿製かポリエステル製か』のような一語で番号が変わることもあるの。
だから最後まで読むのが大事ね。
うわ、細かい…その一語を見落としたら、番号ごと間違えちゃうってことか。
こわ。
だから焦って商品名だけで決めないこと。
資料を読み切る落ち着きが、そのまま得点につながるのよ。
番号が決まったら、欄にはどんな順番で並べるのぉ?
問題の指示に従うのが原則よ。
金額の大きいものから順に、と指定されることが多いから、指示文は必ず確認してね。
補足すると、少額をまとめる欄は最後に置かれることが多いですね。
まず大額を各欄へ、と。
その通り。
大額を各欄へ、最後に少額をひとまとめ。
この並びが輸出申告書の基本形よ。
確認クイズ
ある輸出貨物のFOB価格は1,500ドルであった。適用為替相場が1ドル=110円のとき、この貨物は少額貨物(輸出申告価格20万円以下)に該当するか。円換算額を求めて判定せよ。
- 165,000円で少額貨物に該当する
- 165,000円だが少額に該当しない
- 150,000円で少額貨物に該当する
- 200,000円で少額に該当しない
こたえを見る
正解: 1. 165,000円で少額貨物に該当する
正解は165,000円で少額貨物に該当するです。1,500ドル×110円=165,000円。これは20万円以下なので少額貨物に該当し、原則として他の少額貨物とまとめて一つの欄に記入できます。