輸出申告価格はFOB(本船渡し)が原則です。もしインボイスがCIF建て(運賃・保険料込み)で書かれていたら、そこから運賃と保険料を差し引いてFOBに直します。逆算のしかたと、外貨から円への換算の順番を会話で練習しましょう。輸出はFOB、輸入はCIFと、貿易の方向によって申告に使う価格そのものが変わるのが通関実務の大きな特徴です。ここを混同してしまうと、土台の金額からずれて答え全体が狂ってしまうので、まずは『輸出はFOB、つまり本船に積み込むまでの値段』という原則を、しっかり体にしみこませることが大切です。計算の中身は引き算と掛け算だけですから、手順さえ守れば誰でも必ず正解にたどり着けます。電卓を打つ前に、どの費用を引くのか、そしていつ円に換算するのか、頭の中で段取りを描いてから手を動かすと、うっかりミスがぐっと減りますよ。
先生、インボイスがCIFで書いてあったらどうするの?
輸出はFOBで申告なんだよね?
数字が最初から違ってたら困っちゃうよ。
よく覚えていたわね、アキちゃん。
その場合はCIFから運賃と保険料を引いてFOB価格に直すの。
CIFは運賃・保険料込みの値段だから、その込みになっている分を外してあげればいいのよ。
難しく考えなくて大丈夫。
つまり、FOB=CIF−海上運賃−保険料、という引き算の式で合っていますか?
式にしておけば、どの数字を引けばいいか迷いませんね。
完璧よ、さやちゃん。
式にすると迷わないわね。
そしてもう一つ大事なのが計算の順番。
まず外貨のままでFOBを出してから、最後に円へ換算する。
この順が計算ミスを減らすいちばんのコツなの。
うぅ〜ん…先に引き算して、あとから掛け算…ってことぉ?
逆にやっちゃダメなのぉ?
逆でも答えは同じになるけれど、先に円に直してしまうと、掛け算を何回もすることになって計算が煩雑になるの。
外貨で引き算をまとめてから、為替を一回だけ掛ける。
掛け算が一回で済むから、ミスも減るし速いのよ。
なるほど、要は先に引いて、最後にドンと掛けるってことか。
掛け算が一回なら電卓も楽だし、あたし向きかも。
よっしゃ電卓!
補足すると、差し引くのは輸入港までの海上運賃と保険料です。
輸入港到着後の国内費用などは、そもそもFOBにもCIFにも関係しないので混同しないよう注意ですね。
その通りよ、さやちゃん。
差し引くのは輸入港までの分だけ。
輸出者が本船に積み込むまでが輸出者の負担範囲で、そこが金額の境目だと意識するといいわ。
境目を意識すると、何を足して何を引くかが自然に見えてくるの。
境目がイメージできると、なんだか分かってきた気がするのぉ…積み込むところまでが輸出のお値段、なんですねぇ。
えへへ。
いい調子ね、ねむちゃん。
その感覚が身につけば、輸出の価格はもう怖くないわ。
では実際に数字で確かめましょう。
CIFから運賃・保険料を引いて、最後に円へ。
手を動かすのが一番の近道よ。
オッケー、まず外貨で引き算、そのあと円に換算!
順番を間違えないようにやってみる!
どうして外貨のまま先に引くと楽なのぉ?
円にしてからでもいい気がするのぉ…
円に直してから引くと、運賃も保険料も一つずつ換算することになるの。
掛け算が何回も増えてしまうでしょう。
つまり、外貨のままでFOBにまとめてしまえば、換算は最後の一回で済む、ということですね。
そうよ。
手数が減れば、その分だけ計算ミスも減るの。
横着ではなく、正確さのための工夫なのよ。
なるほど、計算の回数を減らすのがコツか。
ズルじゃなくて、ちゃんと理由があるんだね。
いい理解ね。
そして引く費用は、輸入港までの海上運賃と保険料だけ、というのも大事な点よ。
港に着いたあとの費用は、輸出のときも関係ないのぉ?
関係ないわ。
FOBは積み込むまでの値段だから、到着後の話は最初から入っていないの。
補足すると、CIFに含まれるのも輸入港到着までの分です。
だから引けば、ちょうど積み込み時点に戻りますね。
その通り。
CIFから到着までの費用を外せば、積み込み時点のFOBに戻る。
きれいな逆算になっているのよ。
確認クイズ
あるCIF価格は5,000ドル。このうち海上運賃が400ドル、保険料が100ドルであった。適用為替相場が1ドル=110円のとき、輸出申告価格(FOB・円)はいくらか。
- 550,000円
- 495,000円
- 445,000円
- 500,000円
こたえを見る
正解: 2. 495,000円
正解は495,000円です。まず外貨でFOBを求めます。5,000ドル−400ドル−100ドル=4,500ドル。次に円換算=4,500ドル×110円=495,000円。運賃・保険料を先に差し引いてから換算するのがコツです。