関税額を求めるとき、端数処理のルールがあります。課税標準は千円未満切捨て、税額は百円未満切捨て。この二段階の切り捨てを取り違えると答えがずれます。順番と位を、具体的な数値でしっかり練習しましょう。端数処理は、通関実務の計算問題で必ずと言っていいほど問われる基本ルールです。しかも、切り捨てる位が課税標準では千円未満、税額では百円未満と違ううえに、切り捨てるタイミングも決まっています。この順番や位を一つでも間違えると、正しく式を立てていても最終的な答えがずれてしまい、せっかくの計算が無駄になってしまいます。逆に言えば、このルールさえ型として身につけてしまえば、確実に得点できるおいしい論点でもあります。四則演算はできているのに端数処理で失点する、というのは本当にもったいないこと。この回で、切り捨ての位と順番を体に染み込ませて、取りこぼしをなくしていきましょう。
せんせぇ、税金の計算って、割り切れない端数が出たらどうするのぉ?
四捨五入でいいのぉ?
通関では、四捨五入ではなく切り捨てが基本よ、ねむちゃん。
まず課税標準=課税価格の千円未満を切り捨てる。
そのあと税率を掛けて、出てきた税額の百円未満をさらに切り捨てるの。
切り捨てが二回登場するのがポイントね。
えっ、切り捨てが二回もあるの?
しかも片方は千円未満で、片方は百円未満?
桁が違うの、ややこしすぎない?
気持ちは分かるわ、アキちゃん。
でも役割が違うから位も違うの。
一回目は税金の土台=課税標準を整えるための千円未満、二回目は最終的な税額を整えるための百円未満。
段階が違えば切る位も違う、と考えるといいわ。
ここは絶対に落とせないところよ。
つまり、(1)課税価格を千円未満切捨て→(2)税率を掛ける→(3)出た税額を百円未満切捨て、という三ステップで合っていますか?
切り捨ての位を段階ごとに分けて覚えるのですね。
その三ステップで完璧よ、さやちゃん。
順番も位も、この形で固定して覚えてしまうのが一番なの。
掛け算の前に千円未満、掛け算の後に百円未満、とセットで頭に入れてね。
うぅ〜ん…千円未満と百円未満…どっちがどっちだったか、間違えそうなのぉ…
大丈夫よ、ねむちゃん。
『課税標準は千、税額は百』とリズムで覚えるといいわ。
土台の課税標準のほうが大きな位の千円、最後の税額は小さな位の百円。
声に出して唱えると、するっと定着するのよ。
課税標準は千、税額は百!
よし、リズムで覚えた。
あとは間に掛け算を挟むだけだね。
これならいけそう!
補足すると、切り捨ては端数をただ消すだけで、繰り上げはしません。
四捨五入と違って、迷ったら常に小さい方に、と覚えておくと安全ですね。
その通りよ、さやちゃん。
切り捨ては必ず下へ。
繰り上げは一切しないの。
端数が出たら小さい方に落とす、と覚えておけば迷わないわ。
では実際の数字で、二段階の切り捨てを体験しましょう。
えへへ、端数は下に落とすだけ。
課税標準は千、税額は百。
呪文が増えてきたのぉ。
もし順番を間違えて、先に税率を掛けちゃったらどうなるのぉ?
課税標準の千円未満を切り捨てる前に掛けると、税額がわずかにずれてしまうことがあるの。
つまり、切り捨てのタイミングが一つ違うだけで、最終的な答えが変わり得る、ということですね。
そうよ。
だから『掛ける前に千円未満、掛けた後に百円未満』の順を、型として固定するの。
順番を守るだけで点が取れるなら、守らなきゃ損だね。
よし、型で覚える!
その意気よ。
手順を型にしてしまえば、本番で迷うことはないわ。
百円未満の切り捨てって、税額が1,234円ならどうなるのぉ?
1,200円になるわ。
下二桁を落とすだけ。
四捨五入ではないから、1,300円にはならないのよ。
補足すると、切り捨ては常に下へ。
端数がどれだけ大きくても繰り上げない、が鉄則ですね。
完璧な確認ね。
端数は下へ落とすだけ、と覚えておけば安心よ。
確認クイズ
課税価格が2,345,678円、関税率が6.5%(従価税)のとき、関税額はいくらか。端数処理に注意して求めよ。
- 152,000円
- 152,400円
- 152,425円
- 152,500円
こたえを見る
正解: 2. 152,400円
正解は152,400円です。まず課税標準=2,345,678円の千円未満を切り捨てて2,345,000円。関税額=2,345,000円×6.5%=152,425円。最後に税額の百円未満を切り捨てて152,400円となります。