いよいよ実物での練習です。ただし、いきなり番号を当てにいくのは禁物。食品・飲料・化学工業生産品を題材に、『類を絞る→注を読む→項と通則で詰める』という考え方の手順を体にしみこませましょう。ここでは正解番号の暗記より、たどり着き方を身につけます。試験では見たことのない商品も出ますが、手順が身についていれば落ち着いて対処できます。同じ素材でも、生鮮か調製かで居場所が変わる、単一の化学品か混合物かで項が分かれる、といった『分かれ目の感覚』を養うことが、この回のねらいです。
先生、そろそろ実物で練習したい!
たとえばコーヒーとかチョコレートとか、身近なやつはどう分類するの?
わくわくするね!
いい題材ね。
食品はHSの前半、だいたい第1類から第24類あたりに集まっているの。
まずは『これはどの類に近いかな』と、大づかみで見当をつけるところから始めましょう。
いきなり細かい番号を狙わないのがコツよ。
大づかみ、というのは、動物性か植物性か、あるいは調製品か、といった大きな区分で見当をつける、ということでしょうか?
そうよ。
生きた動物や肉は前の方の類、次に野菜・果実、そして加工した調製食品は第16類から第24類あたり。
飲料やアルコールは第22類ね。
前半をゆるく地図にして覚えておくと、探しやすくなるわ。
うぅ〜ん…同じ『トマト』でも、生のトマトと、トマトケチャップとで、入る類が違ったりするんですかぁ?
なんだか不思議ですぅ。
鋭いわ、ねむちゃん。
生鮮の野菜と、加工・調製した食品では、入る類が変わることが多いの。
『そのままの姿か、手を加えた姿か』が、大きな分かれ目のひとつよ。
同じ素材でも、姿が変われば居場所が変わる、というわけね。
へぇ〜、面白い!
じゃあチョコレートは?
あれはお菓子だから…何類になるの?
甘いものコーナー、みたいな類はあるの?
ここで大切なのは、いきなり番号を当てにいかないことです。
まず類注を読み、次に項の文言を確認し、それから通則の順で詰める。
この手順を崩さないことが、実践のいちばんのコツですね。
その通り。
ココアを含む調製食品には専用の類があるけれど、砂糖菓子との境目は、感覚ではなく類注や項の文言で判断するの。
『甘いからお菓子』という思い込みで決めないことが大事よ。
それって…『見た目がお菓子だから』で決めてしまわず、ちゃんと注と項の言葉で確かめる、っていうことですかぁ?
思い込みは危ない、ってことですねぇ。
まさにそう。
次に化学工業生産品。
これは食品より後ろ、第28類から第38類あたりにまとまっているの。
少し専門的だけど、これも地図で場所を押さえておくと安心よ。
化学って…薬とか、肥料とか、絵の具みたいなやつ?
なんだか理科の実験室っぽいね。
そうです。
医薬品、肥料、塗料、化粧品などですね。
ここでも『単一の化学品か、いくつか混ぜた調製品か』で項が分かれます。
純粋な化合物と、混ぜ合わせて製品にしたものとでは、扱いが違ってくるのです。
まとめると、食品も化学品も『まず類を絞り、注を読み、項と通則で詰める』。
番号を丸暗記するのではなく、このたどり着き方そのものを身につけるのが、合格への近道よ。
生鮮か調製か、単一の化学品か混合物か。
この分かれ目を意識できるようになれば、初めて見る商品でも、きっと落ち着いて向き合えるわ。
確認クイズ
品目分類を行う際の実践的な手順として最も適切なものはどれか。
- 商品の見た目の印象だけで番号を即決する
- まず該当しそうな類を絞り、類注を読み、項の文言と通則の順に従って決定する
- 常に数字上最後の項に分類する
- 税率がいちばん低くなる項を選ぶ
こたえを見る
正解: 2. まず該当しそうな類を絞り、類注を読み、項の文言と通則の順に従って決定する
正解は選択肢2です。分類は、該当しそうな類を絞り、類注を読み、項の文言と通則の順で決定するのが正しい手順です。選択肢1は見た目の印象だけで決める点で誤りです。選択肢3の数字上最後の項は通則3(c)の最終手段にすぎず、いつも使うものではありません。選択肢4のように税率の有利さで項を選ぶことは、分類の判断基準ではありません。分類はあくまで物の性質と法令の文言で決まり、税率は分類が決まった後についてくる、という順序を意識しましょう。