品目分類の実践① - 食品・飲料・化学工業生産品

食品・飲料・化学工業生産品を題材に、生鮮と調製の違いや、番号を当てにいかず類注と項・通則で詰める考え方を会話で練習します。

編集・検証: 通関士スタディ編集部 公式情報: 税関 (財務省) 通関士試験のご案内 制作・検証方針

いよいよ実物での練習です。ただし、いきなり番号を当てにいくのは禁物。食品・飲料・化学工業生産品を題材に、『類を絞る→注を読む→項と通則で詰める』という考え方の手順を体にしみこませましょう。ここでは正解番号の暗記より、たどり着き方を身につけます。試験では見たことのない商品も出ますが、手順が身についていれば落ち着いて対処できます。同じ素材でも、生鮮か調製かで居場所が変わる、単一の化学品か混合物かで項が分かれる、といった『分かれ目の感覚』を養うことが、この回のねらいです。

紺野 アキ(普段) 紺野 アキ

先生、そろそろ実物で練習したい!
たとえばコーヒーとかチョコレートとか、身近なやつはどう分類するの?
わくわくするね!

銀城 ナディア 先生(笑顔) 銀城 ナディア 先生

いい題材ね。
食品はHSの前半、だいたい第1類から第24類あたりに集まっているの。
まずは『これはどの類に近いかな』と、大づかみで見当をつけるところから始めましょう。
いきなり細かい番号を狙わないのがコツよ。

灰原 さや(普段) 灰原 さや

大づかみ、というのは、動物性か植物性か、あるいは調製品か、といった大きな区分で見当をつける、ということでしょうか?

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

そうよ。
生きた動物や肉は前の方の類、次に野菜・果実、そして加工した調製食品は第16類から第24類あたり。
飲料やアルコールは第22類ね。
前半をゆるく地図にして覚えておくと、探しやすくなるわ。

薔薇崎 ねむ(普段) 薔薇崎 ねむ

うぅ〜ん…同じ『トマト』でも、生のトマトと、トマトケチャップとで、入る類が違ったりするんですかぁ?
なんだか不思議ですぅ。

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

鋭いわ、ねむちゃん。
生鮮の野菜と、加工・調製した食品では、入る類が変わることが多いの。
『そのままの姿か、手を加えた姿か』が、大きな分かれ目のひとつよ。
同じ素材でも、姿が変われば居場所が変わる、というわけね。

紺野 アキ(普段) 紺野 アキ

へぇ〜、面白い!
じゃあチョコレートは?
あれはお菓子だから…何類になるの?
甘いものコーナー、みたいな類はあるの?

灰原 さや(普段) 灰原 さや

ここで大切なのは、いきなり番号を当てにいかないことです。
まず類注を読み、次に項の文言を確認し、それから通則の順で詰める。
この手順を崩さないことが、実践のいちばんのコツですね。

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

その通り。
ココアを含む調製食品には専用の類があるけれど、砂糖菓子との境目は、感覚ではなく類注や項の文言で判断するの。
『甘いからお菓子』という思い込みで決めないことが大事よ。

薔薇崎 ねむ(普段) 薔薇崎 ねむ

それって…『見た目がお菓子だから』で決めてしまわず、ちゃんと注と項の言葉で確かめる、っていうことですかぁ?
思い込みは危ない、ってことですねぇ。

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

まさにそう。
次に化学工業生産品。
これは食品より後ろ、第28類から第38類あたりにまとまっているの。
少し専門的だけど、これも地図で場所を押さえておくと安心よ。

紺野 アキ(普段) 紺野 アキ

化学って…薬とか、肥料とか、絵の具みたいなやつ?
なんだか理科の実験室っぽいね。

灰原 さや(普段) 灰原 さや

そうです。
医薬品、肥料、塗料、化粧品などですね。
ここでも『単一の化学品か、いくつか混ぜた調製品か』で項が分かれます。
純粋な化合物と、混ぜ合わせて製品にしたものとでは、扱いが違ってくるのです。

銀城 ナディア 先生(笑顔) 銀城 ナディア 先生

まとめると、食品も化学品も『まず類を絞り、注を読み、項と通則で詰める』。
番号を丸暗記するのではなく、このたどり着き方そのものを身につけるのが、合格への近道よ。
生鮮か調製か、単一の化学品か混合物か。
この分かれ目を意識できるようになれば、初めて見る商品でも、きっと落ち着いて向き合えるわ。

確認クイズ

品目分類を行う際の実践的な手順として最も適切なものはどれか。

  1. 商品の見た目の印象だけで番号を即決する
  2. まず該当しそうな類を絞り、類注を読み、項の文言と通則の順に従って決定する
  3. 常に数字上最後の項に分類する
  4. 税率がいちばん低くなる項を選ぶ
こたえを見る

正解: 2. まず該当しそうな類を絞り、類注を読み、項の文言と通則の順に従って決定する

正解は選択肢2です。分類は、該当しそうな類を絞り、類注を読み、項の文言と通則の順で決定するのが正しい手順です。選択肢1は見た目の印象だけで決める点で誤りです。選択肢3の数字上最後の項は通則3(c)の最終手段にすぎず、いつも使うものではありません。選択肢4のように税率の有利さで項を選ぶことは、分類の判断基準ではありません。分類はあくまで物の性質と法令の文言で決まり、税率は分類が決まった後についてくる、という順序を意識しましょう。

🔖 この記事の関連書籍

Amazonアソシエイトリンクを含みます。他分野は おすすめ書籍ページ へ。