HS条約と関税率表の構成 - 部・類・項・号と6桁国際共通

世界共通の商品分類ルールHS。部・類・項・号の階層と、6桁までが国際共通・日本は9桁で申告という基本を会話でやさしく整理します。

編集・検証: 通関士スタディ編集部 公式情報: 税関 (財務省) 通関士試験のご案内 制作・検証方針

通関の第一歩は「この貨物は何番か」を決めること。その土台になるのが、世界共通の商品分類ルールであるHSです。部・類・項・号という階層と、6桁までが国際共通という大原則を、会話でやさしく整理していきましょう。番号の丸暗記ではなく、しくみから理解するのが遠回りに見えて近道です。ここが揺らぐと、このあと学ぶ通則も原産地規則も足場を失ってしまうので、いちばん最初にじっくり固めておく価値があります。

紺野 アキ(普段) 紺野 アキ

先生、勉強してるとよく出てくる「HS」って何?
ハイスクールのこと?
なんかカッコいい略語だなって思ってたんだよね。

銀城 ナディア 先生(笑顔) 銀城 ナディア 先生

ふふ、元気ね。
HSはHS条約に基づく、世界共通の商品分類のしくみのことよ。
世界税関機構、いわゆるWCOが管理していて、貿易しているほとんどの国が採用しているの。
だから外国の税関と日本の税関が、同じ番号で同じ商品を指せるのよ。

灰原 さや(普段) 灰原 さや

補足すると、世界の大半の国が同じ分類を使うからこそ、関税率や貿易統計を国どうしで比較できるのですね。
もし国ごとにバラバラの分類だったら、輸出入のたびに翻訳のような作業が必要になってしまいます。

薔薇崎 ねむ(普段) 薔薇崎 ねむ

うぅ〜ん、分類…って、図書館で本を大きな棚から小さな棚へ、だんだん細かく並べていくみたいなものですかぁ?

銀城 ナディア 先生(笑顔) 銀城 ナディア 先生

ねむちゃん、まさにその感覚。
大きなグループから細かいグループへ段階的に分けていくの。
いちばん大きいのが部、次が類、その下が項、いちばん細かいのが号よ。
上から順に狭くなっていく入れ子構造ね。

紺野 アキ(普段) 紺野 アキ

部・類・項・号…えーっと、桁数って決まってるの?
ぜんぶ覚えなきゃダメ?

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

決まっているわ。
類は2桁、項は4桁、号は6桁。
数字がどんどん増えていくイメージね。
そして、この6桁までが世界共通なの。
ここは絶対に落とせない基本よ。
試験でも『6桁まで国際共通』はそのまま問われるくらい大事なの。

灰原 さや(普段) 灰原 さや

つまり、上6桁はどの国でも同じ番号になり、7桁目以降が各国それぞれ、という理解で合っていますか?
ここは境目を正確に覚えておきたいところです。

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

合っているわ。
そして日本は、その6桁の後ろにさらに細かい統計細分を足して、9桁の統計品目番号にしているの。
細かい商品の動きを国内の統計として把握するためよ。

薔薇崎 ねむ(普段) 薔薇崎 ねむ

それって…6桁までは世界みんな共通で、残りの3桁は日本だけのオリジナル、っていうことなのぉ?

灰原 さや(普段) 灰原 さや

そういうことです。
ですから7桁目以降は国によって異なります。
日本の輸出入申告では、この9桁の統計品目番号を使って申告しますね。
番号が長いほど、商品が細かく特定されると考えるとよいです。

紺野 アキ(笑顔) 紺野 アキ

なるほど!
部がいちばんデカくて、だんだん細かくなって、最後に日本だけの番号がくっつくんだ。
ちなみに類っていくつあるの?

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

部は21、類は第1類から第97類まであるの。
ただし第77類だけは将来のために空けてあるのよ。
分類はまず『どの類か』を大づかみして、そこから項、号へと絞り込んでいく。
この順番が体にしみつくと、ぐっと迷わなくなるわ。

灰原 さや(笑顔) 灰原 さや

『例外はありますか』と聞きたくなりますが、まずはこの階層と、6桁が国際共通という骨組みを固めるのが先決ですね。
細かい例外は、土台ができてから積み上げれば十分です。

確認クイズ

HSコードのうち、世界共通となっているのは何桁までか。

  1. 2桁(類)まで
  2. 4桁(項)まで
  3. 6桁(号)まで
  4. 9桁(統計品目番号)まで
こたえを見る

正解: 3. 6桁(号)まで

正解は選択肢3の6桁(号)までです。HSは部・類(2桁)・項(4桁)・号(6桁)という階層をもち、号の6桁までが国際的に共通です。選択肢1の2桁(類)、選択肢2の4桁(項)はいずれも共通ですが「共通の限界」ではありません。選択肢4の9桁は日本が統計細分を加えた統計品目番号で、7桁目以降は日本独自ですから世界共通ではありません。境目は『6桁まで共通、7桁目から各国独自』と覚えましょう。この6桁までが世界共通という点は、後で学ぶ関税分類変更基準(HS番号の変化で原産地を判定する考え方)にもつながる、非常に重要な前提知識になります。

灰原さや、紺野アキが放課後の教室でボードゲームを楽しむ様子

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