輸入通関手続の全体の流れ - 搬入から許可まで

搬入・輸入申告・審査検査・納税・輸入の許可という輸入通関の流れと、輸出との違い(納税ステップ)を会話形式で整理します。

編集・検証: 通関士スタディ編集部 公式情報: 税関 (財務省) 通関士試験のご案内 制作・検証方針

今度は逆に、外国から来た貨物を国内に引き取るまでの流れです。輸入通関は輸出と違い『納税』というステップが入るのが最大の特徴。二つの流れを並べて眺めると、共通点と相違点がくっきり見えてきます。

薔薇崎 ねむ(普段) 薔薇崎 ねむ

せんせぇ、輸入は、輸出をそのまま逆さまにすればいいんですかぁ?
矢印の向きを変えるだけ、みたいなぁ。

銀城 ナディア 先生(笑顔) 銀城 ナディア 先生

半分正解ね、ねむちゃん。
流れの骨格は輸出とよく似ているの。
でも輸入には、輸出にはない大事なステップが一つ加わるのよ。
何だと思う?
ヒントは、外国から物が入ってくるときに国が求めるもの。

紺野 アキ(普段) 紺野 アキ

えーっと…あ、お金!
関税を払うやつでしょ?
外国から買うんだから税金いるよね。

銀城 ナディア 先生(笑顔) 銀城 ナディア 先生

その通り、鋭いわ。
輸入は関税や輸入時の消費税を納める納税が入るの。
だから流れは、搬入・申告・審査検査・納税・許可、という五段階になるわ。
輸出の五拍子に『納税』が食い込んでくる、とイメージして。

灰原 さや(普段) 灰原 さや

整理させてください。
外国から着いた外国貨物をまず保税地域等に入れ、輸入申告を行い、税関の審査・検査を受け、関税等を納付して、最後に輸入の許可を受ける。
この理解で合っていますか?

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

ええ、その順番で完璧よ。
ポイントは、原則として輸入申告は貨物を保税地域等に入れた後に行うこと。
輸出は許可までに保税地域へ入れる形だったけれど、輸入は先に入れてから申告、という感覚の違いがあるの。

薔薇崎 ねむ(普段) 薔薇崎 ねむ

どうして輸入は先に保税地域へ入れるんですかぁ?
申告してからでもよさそうですけどぉ。

銀城 ナディア 先生(笑顔) 銀城 ナディア 先生

税関が現物を確認しやすいように、いったん決められた場所へ集めるのよ。
外国から来た貨物は中身の確認がとりわけ重要でしょう。
検査が必要になったときにすぐ調べられるよう、まず保税地域に納めてもらうの。

灰原 さや(普段) 灰原 さや

そして輸入の許可を受けると、外国貨物が内国貨物に変わり、国内で自由に引き取れるようになる。
輸出の許可とちょうど対になっていますね。
鏡写しのようです。

紺野 アキ(笑顔) 紺野 アキ

おおー、許可でパチンと身分が切り替わるのは輸出と同じか。
違うのは、その手前に『お金を払う』が挟まることね。
だいぶスッキリしてきた!

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

その理解でばっちりよ、アキちゃん。
輸出は許可までが山場、輸入は納税と許可が山場。
原則として、関税等を納付しなければ輸入の許可は下りないの。
お金を納めて初めてゴール、と覚えてね。

灰原 さや(普段) 灰原 さや

例外はありますか?
たとえば、どうしても納税前に貨物を引き取りたい場合など、実務では起こりそうです。

銀城 ナディア 先生(笑顔) 銀城 ナディア 先生

あるわ。
担保を提供して許可前に引き取る制度や、納税をまとめて後回しにできる特例申告があるの。
急ぎの実務を支える仕組みね。
それは後の回でじっくり扱うから、今は原則の五段階を固めましょう。

薔薇崎 ねむ(普段) 薔薇崎 ねむ

せんせぇ、輸入の許可って、税関長からの一方的な通知でおしまい、なんですかぁ?
なんだかそっけない気もしますぅ。

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

いい問いね、ねむちゃん。
許可は税関長の処分だけれど、その前に納税者がきちんと申告し、審査を受け、関税を納める、という積み重ねがあるでしょう。
だから一方的というより、手続を全部こなした先にもらえる到達点なの。

灰原 さや(普段) 灰原 さや

つまり輸入者の側の申告と納付があって、それを税関が確認して許可する、という双方向のやり取りなのですね。
輸出も輸入も、申告が起点である点は共通していますね。

銀城 ナディア 先生(笑顔) 銀城 ナディア 先生

見事な整理よ、さやちゃん。
起点は必ず申告。
輸出は許可で外国貨物へ、輸入は納税と許可で内国貨物へ。
向きは逆でも、申告に始まり許可に終わる骨格はそっくりなの。

紺野 アキ(笑顔) 紺野 アキ

要は、申告スタート・許可ゴールは共通で、輸入だけ途中に納税が挟まるってことね。
並べたら一気に分かりやすくなった!

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

その理解が両者を貫く一番の近道よ。
二つを別々に丸暗記せず、対にして覚えるの。
そうすれば、細かい特例が出てきても迷わないわ。

紺野 アキ(笑い) 紺野 アキ

了解!
まずは搬入・申告・審査検査・納税・許可の五段階。
輸出との違いは『納税』が入ること。
バッチリ覚えたよっ。

確認クイズ

輸入通関手続に関する記述として最も適切なものはどれか。

  1. 輸入申告は、貨物を保税地域等に入れる前に行うのが原則である
  2. 輸入の許可により、外国貨物が内国貨物となる
  3. 輸入では関税を納付しなくても常に許可を受けられる
  4. 輸入の許可を受ける前でも、原則として自由に貨物を国内で消費できる
こたえを見る

正解: 2. 輸入の許可により、外国貨物が内国貨物となる

正解は選択肢2。輸入の許可で外国貨物が内国貨物となります。輸入申告は原則として保税地域等に入れた後に行い(選択肢1は誤り)、原則は関税等の納付が許可の前提で(選択肢3は誤り)、許可前に自由に引き取ることは原則できません(選択肢4は誤り)。

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