事前教示制度・輸入貨物の予備審査

輸入前に品目分類や関税率を確認できる事前教示制度と、到着前に手続を進める予備申告の目的と違いを会話で整理します。

編集・検証: 通関士スタディ編集部 公式情報: 税関 (財務省) 通関士試験のご案内 制作・検証方針

輸入してから『税率が違った』『分類を間違えた』では大損害です。そこで、輸入する前に税関へ確認しておける仕組みが事前教示制度、そして到着前に手続を進めておく予備申告です。トラブルを未然に防ぐ二つの制度を、目的の違いに注意しながら見ていきましょう。

紺野 アキ(普段) 紺野 アキ

輸入する前に『これって関税いくら?』って税関に聞けたら、めっちゃ安心なのになぁ。
事前に分かればビクビクしなくて済むのに。

銀城 ナディア 先生(笑顔) 銀城 ナディア 先生

それが、ちゃんとできるのよアキちゃん。事前教示制度というの。
輸入する前に、あらかじめ税関へ確認しておける仕組みなの。
アキちゃんの願いは、もう制度になっているというわけ。

灰原 さや(普段) 灰原 さや

何について照会できるのですか?
関税率だけですか、それとも品目分類なども含まれますか?

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

いいえ、もっと広いのよ。
関税率表のどこに分類されるかという品目分類、適用される関税率、原産地、それに課税価格の計算方法など、輸入の前に知っておきたい要点をまとめて照会できるの。
取引の計画を立てるのに必要な情報が、あらかた確認できるというわけ。

薔薇崎 ねむ(普段) 薔薇崎 ねむ

口で聞くのと、書類できちんともらうのって、何か違いがあるんですかぁ?
どっちでもいいのぉ?

銀城 ナディア 先生(笑顔) 銀城 ナディア 先生

そこに大事な違いがあるの、ねむちゃん。
口頭やメールでも尋ねられるけれど、文書による事前教示で回答をもらうのがいちばん確実なの。
文書での回答は、原則として一定の期間、実際の通関の際に尊重される扱いになるのよ。
だから重要な取引ほど文書で取っておくの。

灰原 さや(普段) 灰原 さや

つまり文書回答を得ておけば、いざ輸入するときに、その回答の内容が基本的に通用するという理解で合っていますか?
口頭よりも後ろ盾が強い、と。

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

ええ、そういう安心材料になるの。
あらかじめ分類や税率が固まっていれば、企業は予想外の税額に慌てずに済むでしょう。
予測可能性が高まるから、安心して取引の計画を立てられる。
これが制度の狙いなの。

紺野 アキ(普段) 紺野 アキ

じゃあ次の『予備審査』ってのは何?
名前がちょっと似てるけど、また別の制度なの?

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

関係はするけれど別物ね。予備申告といって、貨物が着く前に申告する予定の内容を出しておき、審査や検査が必要になりそうかを先に確認しておく仕組みよ。
事前教示が『中身の判断の確認』なら、こちらは『手続の段取りの前倒し』なの。

薔薇崎 ねむ(笑顔) 薔薇崎 ねむ

貨物が着く前に、下ごしらえをしておく感じなんですかぁ?
先にお膳立てしておくみたいなぁ。

灰原 さや(普段) 灰原 さや

うまい言い方です。
到着前に段取りを済ませておけば、貨物が実際に着いてすぐ本申告に移れて、通関がぐっと速くなりますね。
時間の節約になります。

銀城 ナディア 先生(笑顔) 銀城 ナディア 先生

その通りよ、さやちゃん。
事前教示は『中身の判断を先に確認』、予備申告は『手続の段取りを先に用意』。
目的は少し違うけれど、どちらも先手を打って通関を円滑にするための制度なの。
二つをきちんと区別して覚えてね。

薔薇崎 ねむ(普段) 薔薇崎 ねむ

せんせぇ、文書でもらった事前教示の回答って、ずっと有効なんですかぁ?
何年も前の回答でも、いつでも使えるのぉ?

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

いい着眼ね、ねむちゃん。
文書の回答が尊重されるのは、原則として一定の期間なの。
時がたてば法令や状況も変わるでしょう。
だから永久ではなく、決められた期間の中で頼りにできる、という扱いよ。

灰原 さや(普段) 灰原 さや

つまり、期限があるからこそ、輸入の予定に合わせて早めに照会しておくのが賢い、という理解でよいですか?
ぎりぎりでは間に合わないこともありそうです。

銀城 ナディア 先生(笑顔) 銀城 ナディア 先生

その通りよ、さやちゃん。
事前教示は前もって使ってこそ生きるの。
分類や税率を先に固めておけば、取引の見通しが立ち、通関当日に慌てずに済む。
先手を打つ制度、と覚えてね。

紺野 アキ(笑顔) 紺野 アキ

回答は期限つき、だから早めに照会!
先手必勝ってことね。
バドの試合と同じで、準備が大事なんだ。

紺野 アキ(笑い) 紺野 アキ

中身の確認は事前教示、段取りの前倒しは予備申告!
ふたつセットで、でも役割は別モノ!
覚えたっ。

確認クイズ

事前教示制度に関する記述として最も適切なものはどれか。

  1. 輸入した後に、納めすぎた関税の返還を求めるための制度である
  2. 輸入前に品目分類や関税率などを税関に照会し、回答を受けられる制度である
  3. 貨物の到着前に、審査検査の要否だけを確認するための制度である
  4. 税関長が職権で一方的に税額を確定する処分である
こたえを見る

正解: 2. 輸入前に品目分類や関税率などを税関に照会し、回答を受けられる制度である

正解は選択肢2。事前教示制度は輸入前に品目分類・関税率・原産地・課税価格の計算方法などを照会し回答を受ける制度です。選択肢1は還付、選択肢3は予備申告(予備審査)、選択肢4は賦課課税方式の決定に近い説明で、いずれも別の制度です。

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