いよいよ最後は総合演習です。外貨のCIFを円に換算して課税価格を作り、関税額を求め、さらに消費税額まで一気通貫で計算します。これまで学んだ手順を一本の道すじにつなげて、通関実務の総仕上げをしましょう。
先生、いよいよ全部つなげるんだね!
でも正直、一気に全部やると思うとちょっと不安…途中でこんがらがりそうだよ。
大丈夫よ、アキちゃん。
難しいことをするわけではなくて、これまで一つずつ練習した手順を、順番に歩くだけなの。
まず外貨のCIFを円に換算して課税価格を作る。
次に関税額を求める。
最後に消費税額を求める。
この三段階を、一段ずつ確実にね。
つまり、(1)課税価格を円で確定→(2)関税額→(3)消費税額、という順で積み上げる、という理解で合っていますか?
一本の流れとして見れば、それぞれは今まで解いてきた計算ですね。
その順番で完璧よ、さやちゃん。
一つひとつは既に練習ずみのものばかり。
それをつなげるだけなの。
ただし、各段階で端数処理を忘れないこと。
これが総合問題でつまずかない一番のコツよ。
うぅ〜ん…段階が多いと、途中で端数がいっぱい出てきそうで、なんだか怖いのぉ…どこで切り捨てるんだっけ、ってなりそうぉ…
落ち着いてね、ねむちゃん。
切り捨ての位はいつも同じよ。
課税標準は千円未満、税額は百円未満。
関税でも消費税でも、このリズムは変わらないの。
段階が増えても、切り捨てのルールは一つだから、一段ずつ同じように処理すればいいのよ。
課税標準は千、税額は百!
このリズムなら、もう体に染みついてるよ。
それを各段階で繰り返すだけなら、なんとかなりそう!
その通りよ、アキちゃん。
同じ動作の繰り返しだから、慌てなくて大丈夫。
では例で一緒に歩きましょう。
仕入書価格がFOBで9,000ドル、輸入港までの運賃が800ドル、保険料が200ドルなら、まずCIFは合計で1万ドルね。
これに為替を掛けるの。
補足すると、適用為替相場が1ドル=110円なら、課税価格は1万ドル×110円=1,100,000円ですね。
ちょうど千円の単位でそろっているので、課税標準もそのまま1,100,000円になります。
その通りよ、さやちゃん。
課税価格が出たら、あとは関税率を掛けて関税額を出す。
続けて、その関税額を課税価格に足して消費税の課税標準を作り、消費税率を掛ける。
一本の道が、するするとつながっていくのが分かるでしょう。
えへへ、一段ずつなら、ねむにもできそうな気がしてきたのぉ。
CIF出して、円にして、関税、そして消費税…順番に歩けばいいんですねぇ。
その意気よ、ねむちゃん。
ここは通関実務の総仕上げで、絶対に落とせない大事な演習。
一問、通しで解いて、これまでの手順が全部つながっていることを実感してみましょう。
最後まで通すと、消費税まではどうなるのぉ?
気になるのぉ。
課税価格1,100,000円、関税5%で関税額は55,000円。
ここまではさっき出したわね。
つまり、消費税の課税標準は1,100,000円+55,000円=1,155,000円、ということですね。
そうよ。
千円未満はないから1,155,000円。
国分7.8%を掛けて90,090円、百円未満を切り捨てて90,000円ね。
なるほど、そこから地方消費税も出せるの?
出せるわ。
90,000円×22÷78=約25,384円、百円未満を切り捨てて25,300円よ。
じゃあ、消費税は全部でいくらになるのぉ?
国分90,000円と地方分25,300円を足して、115,300円。
これが輸入時に納める消費税の合計ね。
補足すると、関税55,000円も別に納めます。
関税と消費税は分けて集計するのが大切ですね。
完璧な締めよ。
課税価格から関税、消費税、地方消費税まで、一本の道でつながったわね。
確認クイズ
仕入書価格(FOB)9,000ドル、輸入港までの運賃800ドル、保険料200ドル、適用為替相場1ドル=110円、関税率5%(従価税)のとき、関税額はいくらか。
- 50,000円
- 55,000円
- 57,750円
- 60,000円
こたえを見る
正解: 2. 55,000円
正解は55,000円です。まずCIF=9,000+800+200=10,000ドル。課税価格=10,000ドル×110円=1,100,000円。千円未満はなく課税標準は1,100,000円。関税額=1,100,000円×5%=55,000円(百円未満なし)。なお続けて消費税課税標準は1,100,000+55,000=1,155,000円、消費税(国分7.8%)は90,000円と計算できます。