原産地の意義と原産地規則の種類 - 非特恵と特恵

原産地は税率・原産地表示・通商政策に関わる重要情報。原産地規則が非特恵(一般)と特恵の二本立てである全体像を会話で整理します。

編集・検証: 通関士スタディ編集部 公式情報: 税関 (財務省) 通関士試験のご案内 制作・検証方針

ここからは原産地の話。貨物が『どの国で作られたか』は、適用税率・原産地表示・通商政策に関わる重要な情報です。原産地規則には非特恵(一般)と特恵の二本立てがある、という全体像をまずつかみましょう。品目分類と並ぶ、この分野のもう一つの柱です。同じ貨物でも、何のために原産地を判定するのかによって、当てはめる規則が変わることがあります。だからこそ『目的が先、規則はその次』という視点を、いちばん最初に持っておくと、後の学習がすっきり整理できます。非特恵は協定税率の適用や原産地表示、通商政策のために、特恵は開発途上国向けやEPAの低い税率のために。用途とセットで対比しながら覚えていきましょう。

紺野 アキ(普段) 紺野 アキ

先生、ここからは『原産地』の話だよね?
原産地って、要するにその貨物が生まれた国、っていうことでいいの?

銀城 ナディア 先生(笑顔) 銀城 ナディア 先生

そうよ、アキちゃん。
貨物が『どの国で作られたか』を示すのが原産地。
これが関税や貿易のルールで、とても大事な役割を果たすの。
生まれた国が違うだけで、扱いが変わることもあるのよ。

灰原 さや(普段) 灰原 さや

原産地は、いったい何のために必要なのですか?
ただ産地を表示するためだけ、というわけではなさそうです。

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

鋭いわ。
原産地は主に三つの場面で効いてくるの。
適用する税率を決めるとき、原産地を表示するとき、そして反ダンピング関税のような通商政策を発動するとき。
この三つを押さえておくといいわ。

薔薇崎 ねむ(普段) 薔薇崎 ねむ

うぅ〜ん…原産地でそんなにルールが変わるなら、原産地の決め方そのものも、きちんと定められているんですかぁ?

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

あるわ。
それが原産地規則。
大きく2種類あって、非特恵(一般)原産地規則と、特恵原産地規則よ。
まずはこの『二本立て』という枠組みを覚えることが第一歩ね。

紺野 アキ(びっくり) 紺野 アキ

ひとくひ…?
なんだか読みにくくてカタい言葉だなぁ。
その二つは、いったい何が違うの?

灰原 さや(普段) 灰原 さや

補足します。非特恵原産地規則は、特恵関税以外の一般的な目的に使う、原産地の決め方です。
WTO協定税率の適用や、原産地の表示、通商政策の発動などの場面で用いられますね。
いわば『ふつうの』原産地判定です。

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

一方の特恵原産地規則は、特恵関税という優遇された税率を受けるための決め方。
開発途上国向けの一般特恵関税や、EPA・FTAといった経済連携協定の低い税率を使うときに登場する規則よ。

薔薇崎 ねむ(普段) 薔薇崎 ねむ

それって…『ふつうの原産地判定』と、『安い税率をもらうための特別な判定』とで、ルールが別々になっている、っていうことですかぁ?

銀城 ナディア 先生(笑顔) 銀城 ナディア 先生

うまくまとめたわね、ねむちゃん。
同じ貨物であっても、目的が違えば、当てはめる規則が違ってくることがあるの。
だから『何のための原産地か』を、まず意識するのが大切よ。

紺野 アキ(普段) 紺野 アキ

へぇ〜。
じゃあ、税を安くしてもらう特恵の方が、判定は厳しそうだね。
おまけをもらうんだから、その分ちゃんと調べられそう。

灰原 さや(普段) 灰原 さや

そのとおりです。
特恵は税を優遇する分だけ、原産地の要件がより細かく定められています。
次はその中身である、完全生産品や実質的変更基準を学んでいくと、理解がつながりますね。
制度の背景には『本当にその国の産品にだけ優遇を与えたい』という考え方があるのだと思うと、要件が細かい理由も腑に落ちます。

銀城 ナディア 先生(笑顔) 銀城 ナディア 先生

いい流れね。
まずは『原産地規則には非特恵と特恵の二本立てがある』。
この土台を、しっかり頭に置いておきましょう。
目的が先、規則はその次。
この視点さえ持っておけば、細かい規定に出会っても『これは何のための判定かな』と落ち着いて考えられるわ。
焦らなくて大丈夫よ。

確認クイズ

原産地規則に関する記述として正しいものはどれか。

  1. 原産地規則は1種類しかない
  2. 非特恵(一般)原産地規則と特恵原産地規則の2種類がある
  3. 原産地は原産地表示以外には使われない
  4. 特恵原産地規則は非特恵より要件が緩い
こたえを見る

正解: 2. 非特恵(一般)原産地規則と特恵原産地規則の2種類がある

正解は選択肢2です。原産地規則には非特恵(一般)原産地規則と特恵原産地規則の2種類があります。選択肢1は1種類とする点で誤りです。選択肢3は、原産地が税率決定や通商政策にも使われるため誤りです。選択肢4は、特恵は税を優遇する分だけ要件がより細かく定められており、緩いとはいえないため誤りです。まずは『非特恵と特恵の二本立て』という枠組みと、それぞれの使いどころを対にして覚えるのが得点への近道です。

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