売手と買手が親子会社のように特別な関係にある場合、価格の扱いはどうなるのでしょうか。『特殊関係=即アウト』ではない、という点が誤解しやすい重要論点です。判断の基準を、会話で丁寧に見ていきます。
先生、親会社から子会社が輸入するときって、値段を自由に決められちゃいそう。
ズルできないんですか?
身内どうしなら、わざと安く書いて、税金を減らせちゃう気がして、なんだか気になるんです。
大丈夫なんですか?
よく気づいたわね、アキちゃん。
そういう関係を特殊関係というの。
親子会社や役員の兼任、親族などがこれにあたるのよ。
たしかに、身内どうしだと価格が本来の相場からずれる心配があるの。
だから、税関は特別な目で、その価格を確認するのよ。
用心しているわけね。
特殊関係があると、取引価格は課税価格として使えないのでしょうか。
はじめから否認されて、別の方法になる、というイメージを持っていました。
実際はどうなのでしょう。
そこがポイントよ、さやちゃん。
特殊関係があっても、それが価格に影響を与えていないと認められれば、取引価格をそのまま課税価格にできるの。
つまり『特殊関係があるから即アウト』ではないの。
ここは本当に誤解されやすいところだから、しっかり押さえてね。
試験でも狙われるわ。
うぅ〜ん…関係があっても、値段がゆがんでなければセーフってことなのぉ?
身内でも、ちゃんとした相場の値段なら大丈夫なのねぇ。
ねむ、少しほっとしたのぉ。
その通りよ、ねむちゃん。
関係の有無より、その関係が価格に影響したかどうかが判断の分かれ目なの。
たとえば、同じような貨物の第三者との取引価格と近い水準なら、影響していないと認められやすいのよ。
比べてみるわけね。
では、影響を与えていると認められる場合はどうなりますか。
取引価格が使えないとき、次に何を見ることになるのでしょうか。
流れを知っておきたいです。
その場合は原則の取引価格によれないの。
だから、次の記事で学ぶ別の方法で課税価格を決めることになるのよ。
同種の貨物の取引価格などを、順にたどっていく流れね。
特殊関係の話は、その入口にもなっているの。
つながっているのよ。
要は、身内の取引でも値段が正常なら使える、あやしければ別の方法ってこと?
関係そのものより、値段がゆがんでるかどうかを見るんだな!
すっきりしました!
完璧な理解よ、アキちゃん。
特殊関係=即アウトではない。
ここは引っかけで問われやすいから、絶対に落とせないわ。
『関係があっても、価格に影響がなければ取引価格を使える』と、はっきり言えるようにしておきましょうね。
合言葉にしてね。
えへへ、関係より、価格に影響したかどうか。
ねむ、覚えたのぉ。
合言葉、しっかり唱えておくのぉ。
これで間違えないのぉ。
特殊関係は、あたし『関係があるから即アウト』って勘違いしそうでした。
でも価格に影響していなければ取引価格をそのまま使える、っていうのが正解ですね。
関係の有無より、価格がゆがんでいるかどうかを見る、って覚えておきます。
補足すると、判断の軸は関係そのものではなく、その関係が価格に影響を与えたか否かですね。
私は、第三者との取引価格と近い水準かどうかを比べる、という具体的な見方を添えて、影響の有無を判断するように意識しています。
えへへ、ねむは『身内でも、ちゃんとした値段ならセーフ』って覚えたのぉ。
親子会社でも役員が同じでも、価格に影響がなければ取引価格が使える。
影響があるときだけ別の方法にいく。
これで引っかけ問題も大丈夫そうなのぉ。
先生、特殊関係で受験生がひっかかりやすいのは、どんな点ですか?
あたし、関係があるだけでアウトって思い込んでました。
まさにそこよ、アキちゃん。
最大のひっかけが、特殊関係があれば取引価格は使えない、という思い込み。
正しくは、価格に影響していなければ取引価格を使える。
関係の有無ではなく、価格がゆがんだかどうかで判断するのよ。
えへへ、ねむは『身内でも、ちゃんとした値段ならセーフ』って覚えたのぉ。
親子会社でも役員が同じでも、価格に影響がなければ取引価格が使える。
影響があるときだけ別の方法。
関係イコール即アウトじゃない、が落とし穴なのぉ。
確認クイズ
特殊関係者間の取引と課税価格に関する記述として正しいものはどれか。
- 特殊関係があれば取引価格は一律に使えない
- 特殊関係が価格に影響していなければ取引価格を課税価格にできる
- 特殊関係とは第三者どうしの取引をいう
- 価格に影響があっても取引価格をそのまま用いる
こたえを見る
正解: 2. 特殊関係が価格に影響していなければ取引価格を課税価格にできる
選択肢2が正解です。特殊関係があっても価格に影響していなければ取引価格を課税価格にできます。選択肢1は誤りで一律には否認されません。選択肢3は誤りで、特殊関係は親子会社等の特別な関係です。選択肢4は誤りで、影響がある場合は別の方法によります。