帳簿の備付け・書類の保存義務

通関業者に課された帳簿の備付けと、帳簿・書類を一定期間保存する義務を、目安の保存期間とともに整理します。

編集・検証: 通関士スタディ編集部 公式情報: 税関 (財務省) 通関士試験のご案内 制作・検証方針

通関業者は、自分が扱った通関業務の記録をきちんと残さなければなりません。帳簿の備付けと書類の保存という義務を会話で整理します。『作る』だけでなく『取っておく』ところまでが義務です。記録を『作る』ところで終わりではなく、一定期間『取っておく』ところまでが義務です。帳簿の備付けと書類の保存、この二つをセットで押さえましょう。あわせて、欠格事由で登場した『3年』と、ここでの保存期間の『3年』は意味がまったく別である、という混同しやすいポイントも確認します。税関があとから業務の適正さを確かめられるよう、記録を残し保存させる。透明性を支えるこの義務の趣旨まで押さえておくと、細かい保存期間の話も忘れにくくなります。

灰原 さや(普段) 灰原 さや

先生、通関業者は、取り扱った仕事の記録を残しておく義務があるのでしょうか。
後から確認できる仕組みがないと、監督もしにくい気がしますが。

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

あるのよ、さやちゃん。
まさにあなたの言う通り、後から確認できるようにするための義務ね。
通関業者は帳簿の備付けをしなければならないの。
取り扱った通関業務について、決められた事項を帳簿に記載していくのよ。

薔薇崎 ねむ(普段) 薔薇崎 ねむ

うぅ〜ん…帳簿って、どんなことを書いておくのぉ?
お小遣い帳みたいなものなのぉ?

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

近いイメージね、ねむちゃん。
たとえば、いつ・誰の依頼で・どんな貨物の通関業務を行ったか、受け取った料金はいくらか、といった業務の記録を書いておくの。
あとで誰が見てもたどれるように残しておく、というわけ。

紺野 アキ(びっくり) 紺野 アキ

えーっ、書くだけじゃなくて、取っておかなきゃいけないの?
書いたら終わりじゃないんだ。

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

そこが二つ目のポイントよ、アキちゃん。
帳簿を作るだけでなく、書類の保存も必要なの。
帳簿や、通関業務に関して作成・受領した書類を、法令で定める一定の期間、保存しなければならないのよ。
作って、そして取っておく。
そこまでが義務ね。

灰原 さや(普段) 灰原 さや

その保存期間は、どのくらいなのでしょうか。
細かい数字は改正で変わることもあると思いますが、目安を知っておきたいです。

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

いい心がけね、さやちゃん。
原則として、帳簿はその閉鎖の日の後、書類はその作成や受領の日の後、それぞれ三年間保存する、というのが基本の考え方よ。
細かい部分は法令で定められているから、まずはこの『三年』を目安に押さえておいて。

紺野 アキ(普段) 紺野 アキ

また三年か!
欠格事由のところでも、三年ってさんざん出てきたよね。
数字が同じでゴチャゴチャしそう。

銀城 ナディア 先生(普段) 銀城 ナディア 先生

よく気づいたわね、アキちゃん。
ただし意味はまったく別なの。
欠格の三年は許可を受けられない『待ち期間』、こちらは記録を取っておく『保存期間』。
数字は同じでも、何の三年かがぜんぜん違う。
混同しないように、何の三年かをセットで覚えてね。

薔薇崎 ねむ(普段) 薔薇崎 ねむ

それって…あとで税関がちゃんと確認できるように、証拠を残しておく、ってことなのぉ?

銀城 ナディア 先生(笑顔) 銀城 ナディア 先生

その通りよ、ねむちゃん。
記録を残し、一定期間きちんと保存する。
透明性を確保するための大切な義務なの。
帳簿の備付けと書類の保存、この二つをセットで押さえておいてね。

灰原 さや(普段) 灰原 さや

確認ですが、帳簿や書類の保存を怠った場合、それ自体が何らかの処分や罰則の対象になることはあるのでしょうか。

銀城 ナディア 先生(笑顔) 銀城 ナディア 先生

大事な視点ね、さやちゃん。
帳簿の備付けや書類の保存は、単なる事務ではなく法律上の義務だから、これを怠れば監督処分などの対象になり得るの。
記録がなければ、税関はその通関業者がきちんと業務を行っているかを確かめられないでしょう。
透明性を担保するための義務だからこそ、守らなければ責任を問われる、というわけね。
前にやった監督処分の話ともつながっているの。
義務を学ぶときは、その裏に『守らなければどうなるか』という制裁がセットで控えている、と意識すると、通関業法全体が立体的に見えてくるわ。

確認クイズ

通関業者の帳簿・書類に関する記述として、通関業法上、最も適切なものはどれか。

  1. 通関業者は、取り扱った通関業務について帳簿を設け、必要な事項を記載しなければならない
  2. 通関業者は帳簿を作成すれば足り、これを保存する義務はない
  3. 通関業務に関する書類は、作成した当日に廃棄してよい
  4. 帳簿の備付けは、通関士個人に課された義務である
こたえを見る

正解: 1. 通関業者は、取り扱った通関業務について帳簿を設け、必要な事項を記載しなければならない

正解は選択肢1。通関業者は取り扱った通関業務について帳簿を設け必要事項を記載する義務があります。選択肢2は帳簿・書類の保存義務があるため誤り、選択肢3は一定期間の保存が必要なため誤り、選択肢4は帳簿の備付けは通関業者の義務であるため誤りです。

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