通関業者は料金をどう示し、事情が変わったときは誰に知らせるのでしょうか。料金の掲示義務と、変更等の届出義務を会話で整理します。掲示は依頼者のため、届出は監督のためです。料金は依頼者に対して見えるように示し、変わったことは監督する財務大臣に知らせる。掲示は依頼者のため、届出は監督のため、と相手を意識して整理すると混乱しません。あわせて、営業所の新設は『許可』、名称や住所の変更は『届出』という、手続の軽重の違いも押さえておきましょう。
先生、通関業者の料金って、お客さんはどうやって知るの?
いちいち聞かないと分からないの?
なんだか不親切な気もするけど。
いい疑問ね、アキちゃん。
だからこそ通関業者には料金の掲示の義務があるの。
営業所に、依頼者の見やすいように料金の額を掲げておかなければならないのよ。
お客さんが聞かなくても分かるように、というわけね。
うぅ〜ん…お店にメニュー表を貼っておく、みたいな感じなのぉ?
まさにそのイメージよ、ねむちゃん。
料金を隠さずはっきり示すことで、依頼者が安心して仕事を頼めるようにする、という趣旨なの。
料金が分からないと、頼むほうも不安でしょう。
だから見やすく掲げるのよ。
確認ですが、掲示は営業所において、依頼者が見やすい方法で行う必要がある、という理解で合っていますか。
ただ用意してあるだけでは足りず、見やすさが要件なのですね。
その通りよ、さやちゃん。
見やすさが大事なの。
奥にしまい込んで、頼めば見せます、では掲示の意味がないでしょう。
依頼者の目に触れる形で示す、というのがポイントね。
じゃあさ、会社の名前が変わったり、営業所が別の場所に移転したりしたら、それはどうするの?
黙ってていいの?
黙っていてはダメよ、アキちゃん。
そこで出てくるのが変更等の届出なの。
氏名や名称、住所、営業所の名称・所在地、それに通関士に関する事項などに変更があったときは、遅滞なく財務大臣に届け出なければならないのよ。
つまり、変更があったら事後に財務大臣へ届け出る、という手続ですね。
営業所の新設のように、事前に許可を受けるわけではない、と理解しました。
よく区別できているわね、さやちゃん。
営業所の新設のような重い手続は『許可』だけれど、名称や住所の変更などは『届出』で足りるの。
同じ通関業法の中でも、手続の軽い重いが場面によって違う。
この軽重を対比で覚えると、ひっかけに強くなるわ。
要は『料金は堂々と貼り出す』『変わったことは速やかに届ける』ってことね。
片方は見せる義務、もう片方は知らせる義務。
分かりやすいじゃん!
元気な要約ね、アキちゃん。
掲示は依頼者のため、届出は監督のため。
それぞれの目的を意識すると、どんな問われ方をしても忘れないわ。
二つの義務、相手が違うと覚えておいてね。
確認ですが、届出が必要な変更事項には、通関士に関する事項も含まれるとのことでした。
たとえば通関士が入れ替わった場合も届出が要る、という理解で合っていますか。
その理解で正しいわ、さやちゃん。
営業所ごとに置く通関士に異動があったとき、たとえば新たに通関士を置いたり、通関士でなくなったりした場合も、遅滞なく財務大臣に届け出るべき事項に含まれるの。
前にやった通関士の設置義務や確認とも、しっかり地続きになっているでしょう。
氏名・名称・住所の変更、営業所に関する変更、そして通関士に関する変更。
届出が必要な場面を、これまで学んだ論点と結びつけて押さえておくと、細かい条文もばらばらにならずに済むわ。
掲示は依頼者向け、届出は監督向け、と目的で分けるのも忘れずにね。
確認クイズ
通関業者の料金の掲示および変更等の届出に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 通関業者は、通関業務の料金の額を営業所において依頼者の見やすいように掲示しなければならない
- 料金は依頼者から質問があったときにのみ口頭で答えれば足り、掲示の義務はない
- 氏名・住所などの変更については、財務大臣の事前の許可を受けなければならない
- 変更等があっても、通関業者はこれを財務大臣に届け出る必要は一切ない
こたえを見る
正解: 1. 通関業者は、通関業務の料金の額を営業所において依頼者の見やすいように掲示しなければならない
正解は選択肢1。通関業者は料金の額を営業所において依頼者の見やすいように掲示しなければなりません。選択肢2は掲示義務があるため誤り、選択肢3は変更は事前の許可ではなく届出で足りるため誤り、選択肢4は変更等の届出義務があるため誤りです。