通関業法のルールを破ると、最後は罰則が待っています。誰が・何をすると罰せられるのか、そして会社も罰する両罰規定を会話で押さえます。禁止・義務の『裏返し』として整理するのがコツです。誰が・何をすると罰せられるのか。無許可営業や名義貸し、秘密の漏えいなど、これまで学んだ禁止・義務の『裏返し』として整理するのがコツです。さらに、違反した本人だけでなく、その法人にも罰金を科す両罰規定まで理解すれば、通関業法の全体像がひとつにまとまります。
先生、ここまで禁止とか義務とかいっぱい出てきたけど、もし破ったら、実際どうなっちゃうの?
口で注意されて終わり?
いいえ、最後には罰則という刑罰が控えているのよ、アキちゃん。
ルールをきちんと守らせるための、いちばん強い後ろ盾ね。
注意で済む話ばかりではないの。
具体的には、どのような行為が罰則の対象になるのでしょうか。
これまで学んだ禁止規定と対応しているように思うのですが。
まさにその通りよ、さやちゃん。
たとえば、許可を受けずに通関業を営んだ場合、名義貸しの禁止に違反した場合、秘密を守る義務に違反して秘密を漏らした場合などね。
これまで学んだ禁止や義務の裏返し、と考えると整理しやすいわ。
禁止の条文の隣に罰則がある、というイメージね。
うぅ〜ん…じゃあ、悪いことをした本人だけが罰せられるのぉ?
その人ひとりの責任なのぉ?
そこが今日の山場よ、ねむちゃん。両罰規定というものがあってね。
違反した本人だけでなく、その人が属する法人や事業主にも、罰金刑が科されることがあるの。
本人ひとりでは終わらない場合がある、というわけ。
えーっ、やった本人じゃなくて、会社のほうまで罰せられるの?
なんで?
会社は直接やってないのに、かわいそうじゃない?
従業者がやったこととはいえ、会社の業務としてなされた違反だからよ、アキちゃん。
会社には、雇っている人をきちんと監督する責任がある、という考え方なの。
だから行為者本人を罰したうえで、その法人にも罰金を科す。
放任していた責任を問われる、というわけね。
つまり、行為者本人への処罰に加えて、その事業主である法人等にも罰金を科す。
責任を二重に問う仕組み、という理解で合っていますか。
だから『両罰』という名前なのですね。
その整理で正確よ、さやちゃん。
行為者と、その法人や事業主の両方が処罰の対象になるから『両罰』。
ちなみに法人に科されるのは罰金刑で、行為者と法人、双方が対象になる、という点も押さえておいてね。
要は『やった人も、その会社もセットで罰する』ってことね。
チームの誰かが反則したら、個人もチームもペナルティを受ける、みたいな感じか。
監督責任ってやつだ。
うまいたとえね、アキちゃん。
罰則は禁止・義務の裏返し、そして両罰規定で法人にも及ぶ。
この二点で締めくくれば、通関業法の全体像はばっちりよ。
ここまでよく走り抜いたわね。
えへへ、最後まで来ましたぁ。
禁止の裏には罰則あり、そして会社もセットで両罰。
ねむ、しっかり覚えますぅ。
最後に確認させてください。
両罰規定で法人に罰金が科される場合でも、実際に違反した行為者本人の責任がなくなるわけではない、という理解で合っていますか。
締めくくりにふさわしい確認ね、さやちゃん。
その理解で正しいわ。
両罰規定は、行為者本人を罰したうえで、さらにその法人や事業主にも罰金を科す仕組み。
だから本人の責任が法人に肩代わりされて消える、というものではないの。
行為者は行為者として、法人は監督責任を問われる者として、それぞれ責任を負う。
だから『両罰』なのよ。
ここまで通関業法を、目的から定義、許可、通関士、義務、処分、承継、そして罰則まで一通り歩いてきたわね。
どの論点も『通関業への信頼を守る』という一本の背骨でつながっている。
そう思い出せば、細かい条文も迷わず引き出せるはずよ。
確認クイズ
通関業法上の罰則・両罰規定に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 法人の従業者が業務に関して違反行為をした場合、行為者を罰するほか、その法人に対しても罰金刑を科すことがある
- 許可を受けずに通関業を営んでも、罰則の対象とはならない
- 両罰規定により、違反行為をした本人は罰せられず、法人のみが処罰される
- 秘密を守る義務に違反しても、罰則が科されることはない
こたえを見る
正解: 1. 法人の従業者が業務に関して違反行為をした場合、行為者を罰するほか、その法人に対しても罰金刑を科すことがある
正解は選択肢1。両罰規定により、従業者の違反行為について行為者を罰するほか、その法人に対しても罰金刑を科すことがあります。選択肢2は無許可営業が罰則の対象となるため誤り、選択肢3は行為者本人も罰せられるため誤り、選択肢4は秘密を守る義務違反も罰則の対象となるため誤りです。