通関士試験に受かれば、すぐに通関士として働けるのでしょうか。試験・資格・確認という三つの段階を会話で整理します。合格と従事のあいだにある『確認』が最大のポイントです。通関士試験に合格すれば、その日から即通関士、というわけではありません。合格して資格を得る段階、通関業者が確認を受ける段階、そして実際に従事する段階。この三つの区別と、確認を受けるのは合格者本人なのか通関業者なのか、という点を取り違えないことが、この論点で最も問われるところです。
先生!
あたし、通関士試験に受かったら、その日から通関士を名乗って働けるの?
胸を張って通関士です!
って言えるの?
気が早いわね、ふふ。
順を追いましょう、アキちゃん。
まず通関士試験は財務大臣が行うの。
これに合格すると、通関士となる資格を得る。
でも、それでゴールというわけではないのよ。
確認ですが、試験合格イコール通関士として働ける、ではないという理解で合っていますか。
合格と実際の従事のあいだに、何か手続の段階があるように聞こえます。
鋭いわね、さやちゃん。
試験合格で得られるのは『通関士となる資格』まで。
実際に通関士として通関業務に従事するには、もうひとつ確認という手続が必要なの。
合格は資格、従事には確認、と段階が分かれているのよ。
うぅ〜ん…確認って、誰が受ける手続なのぉ?
合格したご本人が、自分で申し込むのぉ?
いい質問ね、ねむちゃん。
ここがよく間違えるところなの。
確認を受けるのは、その人を雇う通関業者のほうよ。
通関業者が、合格者を通関士として通関業務に従事させようとするとき、その者が欠格事由に当たらないことなどについて、財務大臣の確認を受けるの。
本人ではなく、雇う側が手続をする、という点がミソね。
えーっ、受かった本人じゃなくて、雇う会社のほうが手続するんだ!
それは意外〜。
てっきり自分で申請するのかと思ってた。
そうなの、アキちゃん。
だから合格しても、通関業者が確認を受けて初めて、その人は通関士として業務に従事できる、という流れになるわ。
合格しただけの状態では、まだ通関士として働くことはできないのよ。
つまり三段階ですね。
試験合格で『資格』を得て、通関業者による『確認』を経て、はじめて通関士として『従事』できる。
合格・確認・従事、という順序で整理しました。
その三段構えが答えの核心よ、さやちゃん。
ちなみに合格して得た資格そのものは、一度取れば全国で通用するし、時間が経って失われるわけではないの。
従事できるかどうかは確認次第、というのが制度の作りね。
よっしゃ、分かった!
受かる、資格ゲット、会社が確認、やっと通関士として現場に立てる。
この四コマで覚えるね。
確認を飛ばさないのがコツか。
その通りよ、アキちゃん。
試験・資格・確認の三段階、とくに『確認を受けるのは通関業者』という点は絶対に落とせないわ。
ここを押さえれば、この論点はもう怖くないわね。
確認ですが、いったん確認を受けて通関士になった人が別の通関業者に移った場合、前の確認のまま働けるのでしょうか。
実務に直結する良い問いね、さやちゃん。
確認は、その通関業者がその人を通関士として従事させることについて受けるもの。
だから勤め先が変われば、新しい通関業者があらためて確認を受けるのが原則よ。
試験合格で得た資格そのものは失われないけれど、どこで通関士として従事するかは、そのつど確認とセットになっている、というわけ。
合格=資格、従事=確認、という切り分けをここでも思い出してね。
資格は本人に、確認は従事の場面に結びつく。
この関係が腹に落ちれば、確認まわりのひっかけにはもう引っかからないわ。
確認クイズ
通関士試験・資格・確認に関する記述として、通関業法上、最も適切なものはどれか。
- 通関士試験に合格すれば、確認を受けることなく直ちに通関士として通関業務に従事できる
- 通関業者は、合格者を通関士として従事させようとするとき、財務大臣の確認を受けなければならない
- 確認の手続は、合格した本人が自ら財務大臣に対して行う
- 通関士試験は経済産業大臣が行う
こたえを見る
正解: 2. 通関業者は、合格者を通関士として従事させようとするとき、財務大臣の確認を受けなければならない
正解は選択肢2。通関業者は合格者を通関士として従事させる前に財務大臣の確認を受ける必要があります。選択肢1は確認を経て初めて従事できるため誤り、選択肢3は確認を受けるのは通関業者であるため誤り、選択肢4は試験を行うのは財務大臣であるため誤りです。